12月定例会一般質問②今治港港湾計画について

一般質問

質問 黒川
古くから島嶼部や本州への船舶による往来や造船・海運の町として要所であった港町・今治ですが、しまなみ海道開通による交通網の変化や市町合併、さらには合併したにも関わらず、止まらぬ人口減少に伴い、町のグランドデザインも時代に沿いながら柔軟性をもって取り組んでいかなくてはならないと思います。とは言え、今治港には港湾ビルと商業施設を兼ね備えた「はーばりー」も建ち、今治城や来島海峡大橋を臨む今治のシンボルとして、また災害時や緊急時においても重要な意味合いを持つ場所として、しっかりと維持管理していかなければならないのだと思います。そこで、「今治港港湾計画」についてお尋ねいたします。

(計画の概要について)
今治港と一口に言いましても、旅客船や漁船の乗り入れ、貨物の物流など、その役割は 多岐に渡るかと思います。現在進行している今治港港湾計画について、エリアと役割も含めて改めてお示し下さい。

答弁 農水港湾部長
港湾計画とは、港湾法に基づき、港湾の開発、利用、保全の方針や、港湾施設の規模や配置などを定める計画でございます。今治港港湾計画は昭和41年に策定し、その後所用の変更を行いながら現在に至っております。
具体的に申し上げますと、今治港は今治地区、蔵敷地区、鳥生地区、富田地区の4地区から構成され、それぞれ機能分担を図っております。
今治地区は、市街地と連携した人流を支える「人流、水産活動ゾーン」、蔵敷・鳥生地区は、セメント、鋼材などを取り扱う「国内物流ゾーン」、富田地区は、コンテナ貨物と石膏ボードの原材料を取り扱う「国際物流ゾーン」となっております。
現在、今治港で実施している主な事業は、蔵敷岸壁、内港物揚げ場、北浜小型船防波堤、今治港海岸大新田地区の改良整備、及びみなと再生事業でございます。

質問 黒川
(大規模地震対策施設計画について)
港湾振興課のWEBページに記載してある、「今治港港湾計画基本方針」の5番目に、「大規模地震災害時の緊急避難及び緊急物資輸送等の対策」と掲げておられますが、大規模地震対策施設計画の進捗を教えてください。

答弁 市長
平成28年に起こった熊本地震では、熊本港、八代港、大分港などが支援物資、支援部隊の輸送拠点として機能し、港から陸路による物流ルートが被災者の支援に大きな役割を果たしました。改めて、災害時の港の役割について、その重要性を再認識したところでございます。
四国地域は、今後30年以内に60%程度の確率で発生すると言われている南海地震などの大規模地震災害対策が急務となっております。陸地部と島しょ部からなる本市において、島しょ部で生活する人口が約2万人という地域特性を背景に、今治港の位置付けは今治圏域の防災拠点であり、さらに四国太平洋沿岸地域の災害支援を目的とした重要拠点とされております。
本市では、これらに対応するため、平成24年3月に港湾計画の変更を行い、蔵敷岸壁を耐震強化岸壁に位置付け、平成26年度に国庫補助事業の採択を受け、岸壁の老朽化対策と併せて耐震強化の整備に着手いたしました。現在、施設の早期完成を目指して鋭意整備中でございます。
また、施設の耐震性の向上などハード対策だけでなく、ソフト対策といたしましては、今治港港湾の事業継続計画(港湾BCP)を平成28年9月に策定いたしました。災害発生時の初動時対応や緊急物資輸送対応などを迅速かつ的確に行うことにより、港湾施設や港湾機能などへの影響を最小限に抑えることを目的とした計画でございます。これらソフト・ハードを組み合わせた総合的な対策を行い、災害に強い海上輸送ネットワークの構築と地域の防災力の向上をめざした基盤づくりを進めてまいりたいと考えております。

質問 黒川
(今治(内港)地区の景観整備について)
基本方針2番目には、「地域住民の生活環境を改善するため、物流と人流の分離を図りつつ、アメニティー豊かな多様な機能が集積した賑わいのある空間を形成するため、過密化する港湾施設の再開発を進める。」と掲げておられ、また6番目の(2)、今治(内港)地区は、交流拠点・人流関連ゾーンとする。とあります。現在、内港、はーばりーの南側は金星川ポンプ場の整備や一部護岸工事が施工されていることと思いますが、漁船が係留しているエリアは全く手つかずの状況で古い佇まいを残しています。近くには今治城もあり、港からの動線として見ても殺風景であり、地元住民からも「どうにかならないものか」という声を耳にいたしております。「みなと再生構想の基本コンセプトである“「交通」の港から「交流」の港へ”」のビジョンを実現させるためにも、このエリアの整備が待たれますが、どのようにお考えか、所見をお示し下さい。

答弁 農水港湾部長
しまなみ海道開通後の航路減少により、人通りが少なくなった内港周辺において、「交通の港から交流の港へ」というコンセプトのもと、今治市の顔としてふさわしいにぎわい再生の取り組みを進めております。
現在、内港地区の物揚げ場は老朽化に伴い安全性や景観が著しく低下しており、その対策として物揚げ場施設の改修を行っているところです。
また、今治港港湾計画では、港交流施設の「はーばりー」から今治城までを、人の動線を考慮した一連のプロムナード(遊歩道)ととらえ、その沿線に緑地を配置し、海と緑からなる新たな景観を楽しみながら、人や自転車が安全で心地よく移動できる空間整備を考えております。
今後も段階的に各種事業に取り組む予定ですが、その整備期間中は、既存の物揚げ場の補修や清掃などを引き続き行うことで内港周辺の景観保全に努めてまいりたいと考えております。

発言 黒川
今治港においては、港湾としての整備はもとより、地元の人々や観光客の行きかう巷(ちまた)としての役割も大きいと改めて感じております。しかしながら、広域にわたる大合併や交通網の変化により、市の予算配分については 再考していく必要があろうかと思います。また、海事都市構想を策定している本市ですが、「未来に羽ばたく誇れるまち」にしていくためにも、まずはこの今治に住んでいる市民と益々連携を密にし、住民ニーズにも真摯に向き合い、丁寧かつ迅速に対応していくことが市民の信頼を得ることにも繋がります。もちろん、公務に従事している方々だけが努力すればいいという事ではないですが、市民の信頼を得る仕事をすることでまさに「未来に羽ばたく誇れるまち」というグランドデザインの実現に近づくことは言うまでもありません。今後も注視しながら、共に働いて頂きたいと思います。

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